日本産業カウンセラー協会が行った2015年「働く人の電話相談室」9月10日(木)~9月12日(土)の集計結果が発表されていますhttp://www.counselor.or.jp/press/tabid/205/Default.aspx
相談件数は、男性160人262件、女性276人474件、相談内容は職場の悩みが275件と多く、その内の約4割104件が人間関係です。ハラスメントは28.4%の78件でした。過去8回の相談結果に比べハラスメント相談が多く、相談先は「公的機関22.3%」「同僚12.5%」となっています。
ハラスメントに関しては自社内ではなく取引先(異性)からのセクハラ、自社内では後輩からの言葉のセクハラもありました。私の知人も派遣先の会社で、同性の言葉のハラスメントに困っています。ITが進んだことで一人が抱える仕事量が増加、人員カットなどでその一人への仕事の負荷も増加しました。正社員と非正規社員が混在する職場では、上司の指導力がダウンしています。高ストレスを抱える上司は、自分では知らないうちにパワハラ発言や行動をしている場合もあります。定期的な研修を実施している職場では、知識は広がったが部下と話をするのが難しくなってしまったという管理職も多いです。
電話相談や会社のカウンセラーに相談できる人は解決方法を見いだせる可能性がありますが、男性の多くは上司や家族になかなか離せないようで心配です。悩みをだれにも話せず、何らかの不調が表れても受診できないことでうつ病になってしまう人も多いです、まだまだ心の病気に対する偏見が多いことが受診を遅らせている一つの要因です。
男性は「怒り」について調べてみると良いのではないでしょうか。怒りのメカニズムを知ることでコントロールできるヒントになります。うつ病は不眠、不安、抑うつ、頭痛のありふれた症状から始まることがあります。早期発見、治療が重要です。電話相談やカウンセリングを受診するなど、心の健康にも気をつけてください。